未来を考えるエンジニアのブログ

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営業のための技術検討は不正の温床

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日本企業は技術力が売りだとよく言いますが、ここ数年不祥事をよく見かけます。

 

企業体質や厳し過ぎる目標など背景はいろいろあるのでしょう。

 

私もかつての経験から思うところがあります。

営業と技術検討する人間は切り離すべきだと。

 

目次

 

技術検討とは客観的なものであるべき

そもそも大前提として技術検討は誰の目から見ても公平で客観的なものであるべきです。

 

少なくとも私は大学の研究室でそう習いました。

 

ところが企業に入ると、技術検討とは別に製品やサービスを売ることが重要視されます。

 

実際に営業の仕事をしたことがある人なら共感頂けると思いますが、

自社製品をPRして売り込むのって難しいのです。

 

過去の記事でも書きましたが、

www.think-future.net

 営業的な判断でときには利益にならない契約を取らざるを得ない場合もあります。

 

メーカーって往々にして"ものづくり"とは違うところで苦労するものです。

 

良い製品さえ作れれば売れるというのはまったくの幻想です。

 

自社製品が売れない理由

製品が売れない理由を大雑把に分けるなら

 

1.自社製品にそもそもコストや性能面で秀でているところがない

当たり前ですが、他社製品より自社製品が劣っていれば売れません。

 

そんな製品をそもそも売ろうとするなという話ですが、業界や分野によっては売れたりする場合があります。

 

例えば

・製品を評価するのに労力、コストがかかり過ぎる

・製品寿命が長すぎるためデータを取るのに何年もかかる

・製品の用途がケースバイケースで明確なベンチマークが存在しない

 

などの理由から他社製品と比較し難いために、各社そろって差別化ができていないケースです。 

 

このような製品が客先に採用されるには実績が非常に重要です。

 

"過去に採用したことがあるから"という理由だけでリピートされることがしばしばあります。

逆に言えば新規参入は非常に難しいでしょう。

 

話が逸れましたが、自社製品のメリットが薄い場合は研究開発して付加価値を高めるしかありません。

 

2.他社製品と比較して優れている面はあるが客先の都合で採用されない

これも多い理由です。

客先が製品を採用するかどうかは性能・コスト・納期の3条件でだいたい決まります。

 

これら3条件の全てを満たせなければ採用されません。

 

基本的にこの理由で断られると自社としてはどうしようもありません。

 

差し支えない程度に客先に断った理由を聞いてみて次に活かしましょう。

 

3.そもそもニーズがない

 経営判断が間違っていたケースです。

 

営業や技術者ではどうしようもありません。

経営方針が変わるまで耐えましょう。

 

営業から設計まで一人の人間がやってしまうと・・・

というような製品が売れない理由を踏まえると、

2と3の理由に関しては担当者個人が頑張ってどうにかなる話ではありません。

 

問題は1の製品を差別化するところです。

 

単に技術検討やデータを取ることだけを仕事としているなら、製品の性能を追求することに専念できます。

 

あるいは営業だけを仕事としているなら、いかに客先に響く製品PRするかということに専念できます。

データは技術者からもらうものを使うだけなので不正の余地はほとんどないです。

 

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一方で技術検討と営業の両方を一人の人間がやるとどうなるでしょうか?

 

製品が順調に売れているうちはいいでしょう。

自分で技術検討した製品を自分でPRした結果売れていくのはやりがいがあります。

 

問題なのは売れなくなってからです。

 

会社がニーズの変化を理解してくれればよいです。

が、たいていは変わらずに営業ノルマを課されるでしょう。

 

そうなった場合は前よりも一層営業的な努力技術的な努力が求められます。

 

営業的な努力はどうしても客先に依存してしまうので効果が不安定です。

技術ができる人間ならまず技術的な努力を考えるでしょう。

 

頑張って製品開発や検討をしてすぐに性能が良くなればよいですが現実はそう甘くはありません。

 

たいていは

・技術的にこれ以上の性能向上が不可能

・性能向上が可能かもしれないが時間がかかる

 

このような壁が立ち塞がります。

 

本当なら今すぐにでも性能を向上させて客先に売りに行かないといけないのに

技術検討をする時間が足りなさ過ぎる、という状況に追い込まれます。

 

このような状況に陥ってしまったときに

この人は一体何を考えるでしょうか?

 

というのが今回のタイトルです。

 

まとめ

データ改竄などの不正は決して許されるものではありません。

そんなことをする技術者は失格だというのもわかります。

 

ですが誰もやりたくて不正をしているわけではないと思うのです。

 

優秀だった技術者が会社や環境に追い込まれて不正に手を染めてしまったニュースを聞くと心が痛みます。

 

私は追いつめられる前に転職できて本当に良かったと思っています。